ここでは、収益物件・投資用マンション I Cube玉造を例に挙げて説明します。
物件概要書では、特に「価格」「所在地」「現状収益」「構造」「建築」に注目します。

物件名称 I Cube玉造
価格 125,000千円(消費税込)
所在地 大阪市東成区玉津1丁目5番20号
交通 JR大阪環状線「玉造」駅、徒歩7分
  • 「価格」について

時代背景によって変わってくるケースがありますが、価格の決定要素は、収益性が6〜7割です。その他、立地と「構造」、「建築(築年数)」によって決まります。

  • 「所在地」「交通」について

駅からの距離が短いと需要が確保できます。逆に駅から遠くても、学校・病院などが付近にあるなど特殊要因があるケースがありますので、一概に駅から遠いからといって切り捨ててしまわないように注意します。

土地 登記面積 147.86m²(44.73坪)
実測面積  
権利 所有権
地目 宅地
道路 27.3m公道(長堀通)
私道負担  
建物 延床面積 599.16m²(181.25坪)
間取り 1DL×20戸、ワンルーム×3戸、駐車場2台、バイク置場1台
構造 鉄筋造陸屋根5階建
建築 昭和59年8月
現状 賃借中
都市計画法
建築基準法
都市計画 市街化区域 建ぺい率 80%
用途地域 商業地域 容積率 400%
地域地区 防火地域 建築確認 ---
その他の地域地区 --- 検査済証 無(既存適格物件)
設備 エアコン
給油器
ユニットバス(風呂、トイレ一体型)
ガスコンロ設置可
備考 平成20年5月ファザード部分改装
駐車場シャッター サイディング 1F通路壁、床塗り替え
防犯カメラ設置(インターネットでリアルタイム表示、録画機能あり)
  • 「構造」「建築」について

収益物件の「構造」については、主に次の3通りがあります。SRC(鉄骨鉄筋コンクリート造)、RC(鉄筋コンクリート造)、S(鉄骨造)です。
前から順番に建築コストがかかっていますから、物件そのものの購入「価格」が高い順番と考えても良いでしょう。また、「価格」が高くなれば利回りが悪くなるケースが出てきます。
「建築」年数は、2・3年の新築であれば、上位のSRCの方が、賃料が高く設定できるケースが多く、5年、10年経ってくると、立地やその他の要因の方が勝ってくるので、この「構造」はさほど重視されなくなり、SRCの方が割高になってくるケースもありますので注意が必要です。

  • 「備考」について

入居率に大きく影響する事項が書かれているケースがあります。「I Cube玉造」は、現状満室の収益性が高い物件です。見過ごしがちな備考欄ですが「現状収益」と「満室想定」の差を埋める要因が記載されています。

現状収益/年 13,502,700円
現状利回り 10.00%
満室想定/年 13,502,700円
予想利回り 10.00%
平成20年固定資産税 土地評価額:30,435,000円
建物評価額:26,839,000円
平成23年税額:525,400円
  • 「利回り」について

時代背景によって判断基準が変わってくるケースがあります。「現状利回り」と「予想利回り」の差が無ければ、満室であることを示します。
また、「満室想定」はあくまで予想であって、実際に満室になったからといって、その家賃収入が得られるという保証ではありません(予定賃料で入居者が入るとは限らない)。